高校生の頃に地獄変って小説があるって話を国語の授業で聞いた。
絵描きとその娘が出てくる話だと言ってた。
その年に地獄変の小説を買った。
一冊丸々地獄変かと思ったけど違った、短編集だった。
240ページくらいある中、80ページくらいから地獄変が始まるようだった。
本というのは始まりから読むものだと思っていたので、読み始めた。
一番初めの川の話で当時の俺は詰んだ。
わからん…。
古語?古典読んでんのかな?
共感もできない。
今だからわかるけど、めちゃくちゃ簡単に言うとこの川良いよねって話だった。
まあ川は置いておいて、肝心の地獄変を読めないまま14年くらい経ったんだよ。
鼻とかはタイトルで気になっていつの日か読んだんだろうね、この間読んだ時内容を知ってた。
まあそんな感じで、この間から言ってるけどこの年になって読み始めた。
つい昨日読み終えた。
なるほど…そういうはなしだったのか…。
14年越しに理解した。
当時読んでも理解できなかったかもしれない。
どんな作品でも、もっと早く出会えていれば…なんて思うことはあるけど遅くてもその時出会えたのが運命で出会えてても触れられないのはやっぱり運命なんじゃないかって思った。
そもそも人生において遅いことも早いこともないんだよ。
多分。